舞台の効果音

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今回は、映画『幸せの1ページ』について。

『幸せの1ページ』の原作は、 『秘密の島のニム』(原題Nim's Island)。
ウェンディー・オルー作の児童文学なんですよね。
彼女は、カナダ生まれのオーストラリア在住の児童文学者。
彼女の著書はすでに世界16カ国で出版されているという。
幸せの1ページ 9
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■ あらすじ

世界中に翻訳されているベストセラー冒険小説家の
アレクサンドラ・ローバー(ジョディ・フォスター)は、
その主人公とは真逆の性格。
なんと対人恐怖症で外出恐怖症であるうえに、
そして極度の潔癖症のために引きこもりの生活をしている。
家の中でも、頻繁に手を消毒しなくてはままならない。
まったく自分が書くヒーロー、アレックス・ローバー(ジェラルド・バトラー)とは,
正反対の生活だ。
そんな中で、
ヒーローが火口に投げ入れられるというような設定を考えていたところ、
ネットの検索で、
ふと孤島の火山のふもとで暮らす海洋生物学者ジャック(ジェラルド・バトラー)の
記事に興味を惹かれる。
早速、ジャックにメールを送って協力をあおぐことに。
幸せの1ページ 1
そんなアレクサンドラの住むサンフランシスコから、
遠く離れた南の島では、
おてんばな女の子、ニム(アビゲイル・ブレスリン)が、
父ジャックと二人暮らしをしていた。
美しい海と森の中で、元気いっぱいに遊んでいる。
そんなニムは、
冒険小説のアレックス・ローバーの大ファン。
幸せの1ページ  7
ある日、
父ジャックは、新種のプランクトンを採取するために船旅に出かけることになった。
ニムは、ひとりぼっちの留守番も、
親友のトドのセルキーやトカゲのフレッドと一緒なので大丈夫。
そして、アレクサンドラからのメールを受け取ったニムは、
送信者の“アレックス・ローバー”という名前を見て、びっくり。
ニムをジャックの助手だと勘違いしたアレクサンドラは、
小説に使えそうなネタをニムに質問していく。
こうして始まった二人の交流。
突然、激しい台風がその海域で猛威をふるい始める。
まずいことには、船が難破したジャックと連絡が取れなくなってしまうニム。
不安になったニムは、アレックスに
「自分を助けにきて!」とSOSのメールを送信。
また、ニムが幼い子供だと知ったアレクサンドラは、
警察に電話してニムを助けようとするが相手にされないし、
もちろんフィジー政府にはまったく信用もされない。
アレクサンドラは、
一大決心をしてニムの島に旅立つことに!
さぁ、アレクサンドラは無事にニムのもとにたどり着くことができるのか?
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幸せの1ページ 10
なぜか大御所女優のジョディ・フォスターが出演しているけれども、
この脚本は、やっぱり児童文学のストーリーの域を越えていないのが残念。
まっ、とは言うものの、
ベストセラー冒険小説家のアレクサンドラ・ローバーが、
対人恐怖症で外出恐怖症で潔癖症であるという設定がそれなりにいい。
もちろん、大人の読み物にするなら、
彼女が引きこもりになってしまった悲惨な原因なんかもきちんと描くべきだし、
また、海洋生物学者親子の履歴にも何らかの傷があってほしいものだが…、
なにせ少年少女向けなので、
一切合切、そのあたりのプロットは淡くほんのりと処理されてしまう。
幸せの1ページ11
ただ、自己啓発本や勉強本のブームにあおられて、
ふらふらとその手のたぐいを何冊も読んでしまっている今日この頃、
自己変革の難しさを感じつつ、
主人公のアレクサンドラ・ローバーを観ていると、身につまされる気分になる。
引きこもりの彼女が、自分の家のドアを開け、
新しい一歩を踏み出す瞬間はベタで滑稽であっても素敵だ。
ついでにジョディ・フォスターが、
ほとんどやったことのないコメディーに挑戦しているのもいい。
シリアスものが似合う不器用で真面目なタイプの彼女が、
慣れないおちゃらけやアフリカン(コニカ)ダンスを踊っているのも、
主人公の自己実現のドラマと重なって、なんだか涙ぐましい。幸せの1ページ 3 
また、ニムのいる南の島へ行く道中でも、
想像上の冒険家アレックス・ローバーとの会話というか自問自答が楽しい。
ユング心理学だと、理想の異性ともいうべきアニムス的な存在に対して、
ぶつくさ文句を言いながらも南太平洋の小島を目指す中、
彼女の荷物がどんどん無くなっていくというのもシンボリックだ。
無駄に多い缶切り、手袋、帽子、無意味な消毒スプレー、
お気に入りのスープ缶…、そして、ボストンバッグそのものが海の藻屑となって…。
虚飾を取り払った本人だけが島に辿り着く。
彼女の存在を形成していた物との関係性が、どんどん純化されていく。
しかも、最後は海に沈みかけた自分を助けたのは、自分より年下の少女ニムだった。
助けるべきはずの者に助けられる…、いやはや。
結局、彼女の心の中にあるコンプレックスがすべてかなぐり捨てられた時、
想像上の英雄アレックスもまた消える。
こういう部分は好きですね。
幸せの1ページ 6
ちなみに、
ジェラルド・バトラーが、ニムの父親ジャックと、
想像上の冒険家アレックス・ローバーの二役を演じ分けているんだけど、
なぜか気がつかない人も多いみたいだ。
ジェラルド・バトラーは、相変わらず逞しいが、ちょっと太ったかなぁ。
「スリーハンドレッド」に出演していた頃の方が、当然精悍だった。
幸せの1ページ 4
この『幸せの1ページ』という映画の主演は、ニムを演じるアビゲイル。
人によって好みの差がでそうなタイプの少女だが、熱演している。
しかも、撮影に入る前まで、思いっきりの都会っ子だったのが、
クランクアップする頃には、野生児と化していたという。
「ニューヨーク育ちの都会的な女の子から、
本物のアクション女優へと変化を遂げた」と。
作品の中でも、
成長する少女の頼もしさみたいなものが上手に表現されていた。
それというのも、
この作品の風景が、やたらと美しい。
砂浜や熱帯雨林のジャングル、火山、珊瑚礁、
そして海そのもののロケーションが素敵だ。
実際に、撮影が行われたのは、
オーストラリア・クイーンズランドのゴールドコースト、
ヒンチンブルック島だそうだ。
ニムの笑顔とそんな美しい風景をスクリーンいっぱいに見ていると、
つい柄にもなく扉を開けて、
アレクサンドラのように、
自分を変える最初の第一歩を踏み出したくなる。
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幸せの1ページ 2

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■やたらと詳しい英語版のあらすじ

Nim (Abigail Breslin) is an 11-year-old girl, whose mother has died. Her father said she was swallowed by a Blue Whale after it was scared by a ship called the Buccaneers. She lives with her father Jack Rusoe (Gerard Butler), a marine biologist, on an island in the South Pacific. She has some local animals for company: Selkie the Sea lion, Fred the Bearded Dragon, Chica the Turtle, and Galileo the Pelican. Jack goes by boat on a scientific mission of two days to find protozoa Nim (a new species of plankton); he wants to take her along, but she convinces him that she can manage on her own on the island; they will be able to communicate by satellite phone.

Nim, who is fond of Alex Rover adventure books written by Alexandra Rover (Jodie Foster), receives an email addressed to her father with an inquiry about his field of knowledge. The sender "Alex Rover" seems to be the explorer, but is actually Alexandra, a neurotic San Franciscan who constantly sees her character Alex Rover (also Gerard Butler). An email conversation follows, where Nim first poses as her father's assistant and then goes to the volcano on the island to see whats inside it and is hurt in the process.
幸せの1ページ 8
Jack suffers a shipwreck, which makes it impossible for Nim and Jack to communicate. Also, he does not return on the planned date. Throughout the movie, Galileo brings Jack things he needs to fix his ship. Nim explains the situation to "Alex". Although she suffers from agoraphobia and therefore never leaves the house or even opens the door, she travels to the island to rescue Nim.

The island is visited by tourists, taken by Nim to be pirates. Without exposing herself, she scares them away by shooting animals at them. One of the tourists, a spoiled rich boy named Edmund, follows her and sees her. He is confused by her presence, and believes her to be another tourist. But when he tells the others, he isn't believed and punished severely by his parents for leaving them. The tourists leave. Alex arrives by helicopter at the tourists' boat and tells about her rescue mission. The tourists do not believe that a girl is on the island, but Edmund tells her what he had seen. Encouraged, Alex goes to the island and is saved by Nim from drowning. At first Nim doesn't want her to stay, but eventually allows her. Later Jack arrives on a raft still holding the plankton and he and Alexandra fall in love.
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今回は、『パコと魔法の絵本』について。
映画『パコと魔法の絵本』は、なかなかの傑作だと思う。
いや、一種の迷作というか、怪作というか…、
とにかくもう幅広い階層にむけての素敵な作品になっている。
もともとの原作は舞台劇。
後藤ひろひと原作の
人気舞台「MIDSUMMER CAROL ガマ王子vsザリガニ魔人」が
ベースになっているという。
舞台劇を映画化するにあたって、
「戯曲の面白さを崩さないようにしたが、
逆に舞台以上に芝居的に描いてやろうと決めました」
と中島監督はいろんなインタビューに答えている。
パコと魔法の絵本16
監督の思いはどうであれ、
原作の後藤ひろひとさんが考えたもともとの人物設定が、やっぱり芝居のキャラっぽい。
人の世の傷つきやすく弱い心の代表例として、それぞれが存在している。

・子供の結婚式にも呼ばれず、ジュディ・オングが大好きなオカマの木之元(國村隼)、
・大人の演技ができずに、昔の幻影に怯える元有名子役の室町(妻夫木聡)、
・自分に自信がなくて、どういうわけか消防車にひかれてしまった消防士の滝田(劇団ひとり)、
・いわくつきで、銃で撃たれて入院してきた傷だらけのヤクザの龍門寺(山内圭哉)、
・どこにでも出没してきて、どこかおかしい堀米(阿部サダヲ)
・メルヘンおたくで、ピーターパン気取りの医者の浅野(上川隆也)、
・恫喝口調はお手の物、タトゥー入りの凶悪な看護師のタマ子(土屋アンナ)、
・ドラキュラのように顔が怖く、将来の社長夫人を目指す強欲な看護師の雅美(小池栄子)、
・その雅美に、いつも噛まれている天然オトボケ亭主の浩一(加瀬亮)、
・そして、
 一代で自分の会社を必死に築いたかなりの偏屈ワガママジジイの大貫(役所広司)

という心に歪みや傷を抱いた人間たちが集まっている病院。
パコと魔法の絵本13
「今回は俳優の芝居を見せる映画にしたかった。
役所さんたち俳優には思い切り芝居をしてもらった。
脚本を超えるぐらいオーバーに」という監督の考えどおり、
その意を受けた役者たちの懸命さというか、
それこそオーバーアクションぎみな演技は一見の価値がある。
また、
「心に傷を持つ頑固で偏屈な老人が純真な少女の心に癒される」
というタイプの物語は古今東西いたるところに出現してきたわけだが、
これほどポップで色鮮やかな映像世界で表現した人はいないのではないだろうか。
パコと魔法の絵本
「これまで見たことのない新しい映像でなければ、作る意味がない」
というのも、これまた中島監督の言葉だが、
この点に関しては、CMディレクター時代からの持論であり、
ずっと実践し続けてきていることでもあるのだろうと思う。
たとえば、
暴走族の土屋アンナが、
不満げにゴスロリしているショットが妙に可笑しい『下妻物語』や
さらにパワーアップした超極彩色の『嫌われ松子の一生』と、
ここのところ、続けて作品を生み出してきている中島監督ではある。
そう言えば、
CMディレクター時代のヒット作もすでにそんな傾向が著しい。
特に、
あの「サッポロ黒ラベル」のCMシリーズは良かった。
ACCグランプリを受賞した「サッポロ黒ラベル~温泉卓球編」が登場した時は、
本当に驚かされた。
豊川悦司と山崎努が、
温泉卓球で大人げない戦いを繰り広げるというヤツだ。
浴衣の豊川悦司が、物凄い形相で打ち込むピンポン球のスローモーション。
卓球台のエッジに当たってバウンドしていくピンポン球を打ち返そうと、
さらにスリッパを吹っ飛ばしてジャンピングする同じく浴衣のおっさん山崎努…。
パコと魔法の絵本12
その後も、
焼き肉編、金魚すくい編、カラオケ編、
温泉卓球リベンジ編、雪合戦編…。
と、高度な技術に支えられた「大人げない戦い」のCMは出現した。

「大人の意地の張り合いの強烈なデフォルメ」と、
「商品であるサッポロ黒ラベルを飲みほす瞬間の爽やかさ」との鮮烈な対比。
お見事でした。
中島監督の本来の姿は、
ヒット作の多い売れっ子CMディレクターなんだと思う。
したがって、
「商品をどう印象づけるか?」というようなCMディレクター的な発想は、
現在の映画の仕事に対しても、その考え方の底辺にあるのではないかと思う。
パコと魔法の絵本2
『パコと魔法の絵本』を要約すると、
「他人に自分の事を考えられるだけで腹が立つと公言してはばからない、
誰にも全く心を開かない性悪で冷酷な老人の大貫が、
一日しか記憶を保てないパコという少女の心に残りたいと願い悪戦苦闘する物語」
もし、105分に渡るこの映画全体が中島監督によるCMだとするならば、
そして、そこに売り出されようとしている商品があるのならば…。

それは…、その商品とは、
自分の心を剥き出すことを常に恐れるあまりに、
抑圧してしまっている現代人の「純粋な感情」の部分なのではないかと思う。
パコと魔法の絵本5
パコ(アヤカ・ウィルソン)のきらきらした瞳や可愛い表情、
毎日、母が贈ってくれたという誕生日プレゼントの絵本を読む時の元気な声、
そういうピュアな感じの部分が、
実は、屈折し・汚れ・歪み・怯えてしまっている大人たちの心の奥にも
あるわけで…。
しかし、そんなことを声高に主張しても意味はないし、事足りない。
それに、かなり照れくさい。
大人は、複雑怪奇な心を持っているからこそ大人たり得るのであって…、
まして、「純粋な感情」をクローズアップし、売り出すとなると、
結局、絵本の「わがままガマ王子」を弱い大人なシンボリックな喩えとして、
デフォルメし、あざといまでのギャグを満載し、
現実離れしたビジュアルでカラフルに勝負するというパターンになったのだと思う。
ど派手なデフォルメと伝えたい何かとの組み合わせ、
思いっきり極論すると、
そういう発想の傾向は、「サッポロ黒ラベルのCM」と同じなのかもしれない。
パコと魔法の絵本3
エンディングロールの最後に、
再び、パコと大貫がベンチに座って仲良く絵本を読んでいるシーンがある。
それを観ると思わず胸にこみ上げてくるものがあるのではないかと思う。

ちなみに、中島監督が、役者の面々に指示したことのひとつに
「感情に嘘はつかないでください」というのがあるのだそうだ。
高度なデジタルによるCG技術とは別に、
役者全員によるアナログな演技の集積と、
それによって役者が表現しぬいた感情たちが、
あの架空の超極彩色の世界にあって、逆にリアルだったからこそ、
「誰の心にも届く童話」になりえているのではないかと思う。

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■大したことではないのですが…
いい映画だったなぁと思いつつ、
そして、上記のようなくだらないことをちまちま考えていたら、
ふと「なんであんなに可愛い女の子の名前がパコなんだろう?」って思ってしまいました。
そう思いません?
なんぼなんでも「パコ」はないでしょ。主役なのに…。
パコと魔法の絵本8
原作者の家族か恋人のあだ名かな?
あーでもない、こーでもないと考えるのも面倒なので、
原作者の後藤さんのブログを読んでみたら、
驚くべきことに「パコ」って、なんと犬の名前でした。

だから、
映画『パコと魔法の絵本』の中で
役所広司さん演じる意地悪じじい「大貫」が
主人公「パコ」と2度目に対面する時に
こんな事を言います。
「なんだ?
 なんか犬みたいな名前だったな?
 ・・・パコ?」
(※上の7行分は後藤さんのブロクの一部の抜粋です。)

※後藤さんによると、「パコ」は相当恐そうな犬だったらしく、
子供たちがそこの前を「駆け抜ける」ことが、度胸試しみたいになっているようでした。
でも、本当は優しい犬だったとか…。

パコと魔法の絵本4

『20世紀少年』の第1章を観た。

よくぞまぁ原作にも忠実に、
しかも、そこそこに緊張感を失わずに仕上げたものだと思う。
編集の仕方も上手い。
堤幸彦監督はただ者ではないですね。
キャストも豪華、
今回の総製作費は60億円。
第2章は、2009年1月31日から
そして、第3章は2009年夏の公開を予定しているのだという。
20世紀少年7
映画のコマーシャルでも盛んに流されているT・レックスの曲「20th Century Boy」が、
妙に耳にこびり付いてしょうがない。
基はと言えば原作者の浦沢直樹さん自身がロック好きで、
仕事をするときは、このT・レックスの曲をやたらと流しているんですよね。
そんな様子が、
2007年のNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」で取り上げられていた。

「少年時代は、秘密基地を作り、正義のヒーローを仲間たちとめざし、
思春期になるとロックに目覚め、
中学時代には放送室をジャックし、
昼休みの校内放送で「20th Century Boy」を大音量で流すも注目されなかった。
結局、大学時代にバンドを結成するが、成功を納める事なくバンドは解散。」
というのは、主人公ケンヂのプロフィールだが、
そのかなりの部分に浦沢さん本人の個性がダブって感じられる。
本人は、「10分の1くらいは自叙伝」とは言うものの、
実際に校内放送で無理矢理「20th Century Boy」の曲をかけたという実体験もある。

それにしても、「なぜ浦沢さんがこの『20世紀少年』を描く気になったのだろう?」
もうすでにマンガの方も20巻となり、『21世紀少年』も出版されているわけで、
今更このヒット作品が描かれた理由を考えなくてもいいようなものだが、
実は非常に気になる。

とりあえず、
今回の物語は1970年代からスタート…。
20世紀少年2
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それは日本というのどかな国が、経済的に高度成長を遂げていた1970年代。
貧しくても、人々には夢と希望と、人情に満ちあふれた時代。
すべては素朴で、人間らしいあの頃。
少年たちは、
原っぱに作った自分たちだけの秘密基地を作って遊んだ。
そんな少年たちが、
空想した未来の世界には、
地球滅亡をもくろむ悪の組織が暗躍し、
ついには、東京をそして全世界を破壊し尽くす巨大ロボットが始動する。
人類滅亡の危機!
その悪の組織に立ち向かい地球を救う9人の仲間たち。
あまりにも幼いこのストーリーを“よげんの書”と、
少年たちは名付けた。
やがて、大人になるにつれ、
そんな子供たちの空想はぼんやりと薄れてしまう。
しかし、1997年、
お得意先の敷島家の失踪、
幼なじみのドンキーの死をきっかけに、
ケンヂの記憶が次第に呼び覚まされていく。
しかも、禍々しい謎の大量殺人が、
幼い頃空想した“よげんの書”通りに起こっていることに気づく。
謎の男“ともだち”が主催する妖しげな宗教団体、
そこには、
子供の頃の秘密基地の掲げた「眼に指を立てた懐かしいシンボルマーク」が…。
2000年12月31日、血の大晦日、
「世界が終わろうとしています。僕らの“ともだち”によって――。」
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20世紀少年6
2000年で、ケンヂは41才。
もちろん浦沢直樹さんも1960年生まれなんで、現在、48才。
手塚治虫の『火の鳥』などに影響を受け、
1960 - 1970年代のロックのファンで、特にボブ・ディランの大ファン。
実際に、今もギターを持ってロックを歌ったりする。
映画でも、唐沢寿明がギターを片手に弾き語るが、
そんな姿にもどういうわけか浦沢さんの歌っている姿が重なって見える。

もちろんマンガ家としては、
「YAWARA!」「MONSTER」など数々のヒット作を生み出してきている。
そういうこともあって、プロフェッショナルでは、
「一億冊を売った男」として紹介されている。
さらには、20年来のつきあいの深い編集者である長崎尚志さんとの交流も興味深い。

マンガを描く際に、
「苦しいのか、
悲しいのか、
悩んでいるのか、
どうともとれる表情になれば、
いい顔が描けたと思いますね」と語っている。

そう考えると、
ここぞというシーンで浦沢さんが描くキャラクターの表情は何とも知れず奥深い。
ついでに、その表情のベースになっているのは、
ちょうど1970年代の頃、ブーイングとバッシングの洗礼を受けている時のボブ・ディランが
ふと見せていた内省的な深みのあるあの表情に原点があり、
もしかするとマンガを描きはじめた初期に何度も模写していたんじゃないかとも、
勝手に思ってしまう。
怒っているのか、
悲しんでいるのか…。
そんな複雑な人間の表情…。
20世紀少年4
ともかく、
今回の映画では、それぞれのキャストがそれなりに、はまっている感じがしていい。
ただちなみに、肝心の主役の唐沢寿明は、
自分の顔がマンガの顔と似ていないことを気にしていたとのことだったが、
そのわりには、ロッカーとしての夢破れたケンヂを実に真面目に演じているのには驚いた。

ロックへの挫折をきっかけに、
ひたすら日常に埋没して、
コンビニで働いているケンヂ。

少年の頃とはうって変わって、自信のなさそうな目をして
「俺…、こんなんでいいのかな?」と果てのない自問自答を繰り返している。
そんなケンヂの人生のひとコマをしっかり唐沢寿明が演じているからこそ、
荒唐無稽な物語に、
ちょっとリアルな存在感を付け加えている。
浦沢マンガ風の奥深い顔の表情のあり方も、
きっと研究したのではないかと思うが、
非常に上手かったように思う。
20世紀少年3
さて、
しつこいようだが、
なぜ浦沢さんがこの『20世紀少年』を描く気になったのだろう?
現在、映画の方は第3章の撮影に入っているということだが、
たとえ第3章まで観ても、その理由は映画だけでは分からないような気がする。
そんな作りになっているような気がしてならない。
ここぞというシーンで浦沢さんが描くキャラクターの表情と同じで、
物語全体に関しても、その中でもっとも伝えたいことですら、
どうとでも受け取れるような表現になっているという矛盾が、
はじめから内包されているような感じがしてならない。
今の時代に対して、
怒っているのか、
悲しんでいるのか、
それとも悩んでいるのか、
それとも…。

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20世紀少年1

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