舞台の効果音

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久しぶりに2006年に公開された『UDON』をまた観てしまった。
2008/03/15のフジ系列で、本広監督自らが編集し直して、放送されていた。
13分ほどカットして、テロップやエンドロールを変えたり削ったりしたものだった。
映画館で上映されたものより、いくぶんすっきりとして見やすいものになっていた。

映画やドラマって、不思議なもので、監督が心底惚れ込んでいる対象を念入りに描くと、
観衆は意外にもあんまり喜んでくれない場合がある。
その典型が『UDON』なのかなぁ。(でも、面白い作品になっていたけど)
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■ とりあえずあらすじ

「ここには、夢はない。あるのはうどんだけだ!
世界中を笑わせるコメディアンになる」と、
製麺所を営む実家を飛び出し、松井香助はニューヨークへ上京するが、
鳴かず飛ばずで借金を背負ったまま挫折してしまう。
香川に戻った香助を友人達は暖かく迎えたが父の拓富は冷たく突き放す。
母親の墓参りに行く途中、車がガス欠したため、
深い山奥の中途方に暮れる香助は方向音痴のタウン誌の編集者である宮川恭子と出会う。
紆余曲折しながらも恭子と山奥を抜け出した香助は、
鈴木庄介の紹介で恭子も働いているタウン誌に就職する。
タウン情報誌の売上げを伸ばすため、
香助は地元の人間でも知らないうどんを取り上げたコラム記事を企画する。
うどんを取り上げたそのコラムは反響を呼び、うどんブームを巻き起こす。
そして、うどんを打つことしか知らないガンコな親父の突然の死
四十九日にまでに、親父の味を再現しようとする香助。
親父が作り出してきた「うどん」の味を目指す中で、
親父そのものと、親父のうどんを心待ちにしている人たちの思いを知る香助だった。

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本広監督はかなり「自分のふるさと」に入れ込んでいるのでしょうね。
あれもこれもと、めいっぱいのテーマとその素材を盛り込んでいて、
いつもの仕事ぶりに比較してちょっとくどい感じがあるんですよね。
本人は、「大いなる自主映画」とおっしゃっていたが…。
好きな対象を映画にするために、
いつもならバッサリと切って編集するのに、
あまりに愛おしすぎてできなかったようだ。
したがって、本編そのものはなんと134分という長めの作品に仕上がっている。
『踊る大捜査線シリーズ』などヒット作を打ち出せたおかげで、
やっと自分の企画で自分の好きなものを撮れた喜びみたいなものが
画面全体に溢れているんだよなぁ。
とりあえず、人は成功してこそ、好きなことができるというわけか。
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それにしても、テーマだけのことを考えても、以下のようにてんこ盛り状態となっている。
「家族」というテーマ:香助と父、姉
「ブームの盛衰」というテーマ:ブームという現象が巻き起こす功罪、原理
「自己実現、人生の取り戻し」というテーマ:香助、恭子らの自己実現
「うどんという身近な食材」というテーマ:うどんにまつわる蘊蓄
「香川という土地柄」というテーマ:香川の美しい土地柄をふくめ、その風土

その取材にしたって、えらいもんで、90%が実話なのだそうだ。
900店あるうどん屋のうち200店以上の店の味を確かめ取材をし、
さらに研究者を探し、
うどん協会で現状の問題点なども聞き込み、
実際の麺通団の団長である田尾和俊(四国学院大学教授。株式会社タウン情報全国ネットワーク取締役副社長。)に辿り着いて、膨大な知的な援助を受けている。
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本広監督は、
本当は、編集の仕事をやりたいと目指していたのに,なぜか演出を担当するようになったという。
しかも専門学校出身で、
有名大学などの映画課程出身者に対して、ちょっとコンプレックスのある人でもある。
大学などで言われている小難しいことなんか、本来どうでもいい。
そんなのが、どうも映画というものへのスタンスとしてあるような気がする。
したがって…かどうかわからないけれども、ともかく、
人々に「わかりやすい」映画やドラマをと目指してきたんじゃないかと思う。
少なくとも、他の監督たちよりも遙かに「サービス精神」旺盛だ。
細かいところから大きなところまで、
たとえば、
主役のネーミング、「松井香助」というのも、
「松井秀喜」と「香川県を助ける」みたいな意味合いが込められている。
香川県を舞台とした本広さんの映画には『サマータイムマシン・ブルース』があり、
その出演者たちも、当たり前のように登場してくる。
チームナックスもちょっと盛り込んだり、
フジ系列関係のアナウンサーや
おなじみのドラマの役者たち(特に香川出身)などを絡めてみたりしている。
もちろん、「キャプテン UDON」という、劇中に挿入されるおまけ映像も面白い。
(ある意味、冗長とも言えるが)

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■ キャスト

松井香助:ユースケ・サンタマリア
宮川恭子:小西真奈美  鈴木庄介:トータス松本 大谷正徳:升毅
三島憲治郎:片桐仁  青木和哉:要潤 藤元良一:小日向文世
松井拓富:木場勝己   藤元万里:鈴木京香  水沢翔太:池松壮亮
稲庭充:竹下恭平    江守徹:江守徹    馬淵嘉代:二宮さよ子
涼子:明星真由美    牧野:森崎博之   中西:中野英樹 水原保:永野宗典   

サマータイムマシン・ブルースの登場人物
新美優:与座嘉秋 小泉俊介:川岡大次郎  石松大悟:ムロツヨシ
保積光太郎:佐々木蔵之介  伊藤唯:真木よう子

温水洋一 北山雅康 石井正則 寺島進  ほっしゃん 小泉孝太郎  大泉洋  
田中要次  嶋田久作  篠田拓馬 市田ひろみ  

フジテレビ関係
小倉智昭 笠井信輔 佐々木恭子
TVレポーター:中野美奈子

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みなさんもご存じの通り、『踊る大捜査線』でも、『海猿』でも、
本広監督が描く観衆を泣かせるツボはほぼ決まっているわけで…。
たとえば、
雨が降りしきる中、
たとえどんなに疲労困憊でも、
地面に落ちているはずの証拠物件を必死に探す名もない警官たち (踊る大捜査線)
豪華客船が、今まさに沈没しようと言うときに、
じっと待機させられ続けてきた各地の海上保安庁の仲間たちから
出動禁止を破って、自分たちで出動するという無線が、
相次いで続々と入電されてくる… (海猿)

上の二つに共通していることは、
「名もない人間たちの仕事や仲間を支える誠実で真摯な思い」が、
一気に重なる場面だ。
名もない人間たちとは、観ている観衆や視聴者ひとりひとりであり、
この場面で、全員が一種の主人公に上り詰めるということになる。

今回の『UDON』でも、
うどん屋だった父の死の後に、
小学生たちや見ず知らずのお客から寄せられる言葉だったり、
新しく店が再開された場面で、
心待ちにしていた群衆が列をなして集まってくる場面が設定されている。

ただ、山場がありすぎてぴったと盛り上がらないのが残念。
もちろんそんなことは、承知の上で、本広監督はやりたいことをやったのだろうから、
それでも満足にちがいない。

噂さによると、次回作の『少林少女』の編集も終わったというし、
柴咲コウを使っての遊びももう終わりで、すぐつまらない気分になっているのでは。
もう次の企画を本広監督はきっと考えはじめているんじゃないだろうか。

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