舞台の効果音

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プロポーズ大作戦5

『プロポーズ大作戦スペシャル』を遅ればせながら観た。

脚本を担当した金子茂樹さんは、よくぞまぁこの話を頑張って仕上げたものだ。
ひたすら感心。

前回の連ドラは、健(山下智久)と礼(長澤まさみ)の結末について、
その後、どうなったのか?という疑問を、もしくは余韻を残して終わった。

作品としては、こういう終わり方で充分良かったし、
その段階ではスペシャルなんかも制作サイドがちょっとは意識していたとしても、
現実的にはまだ考えていなかったことだろう。
ところが、ドラマが終わって、視聴者からのその続編を期待する声も多く、
また、視聴率も狙えることから今回の企画の実施とあいなった。
プロポーズ大作戦3

脚本家としては、テレビドラマシリーズの展開で基本的にはいっぱいいっぱいなはずで、
エンストしたタクシーを押している健を礼が追いかけるというシーンに至るまでに、
ずいぶんと結末のシミュレーションを繰り返して、
終着点を見つけたはずなのだ。
連ドラの帰結の仕方だって、
きっといろんな表現のヴァリエーションというか可能性があったわけで、
「どんなに過去に戻って、
その過去の一部分を変えたとしても未来である現在は変わらない。
未来を変えるのは、現在だけなのだ。」
というメッセージが結果的にはしっかりと描かれたので、個人的には充分満足だった。

ところが、SP企画となったら、
一度は終わった物語を、どう展開し終わらせるかという実にやっかいな思考ゲームを
脚本家はしなくてはならない。
これはちょっとでも間違うと泥沼化しやすいやっかいなパズルだ。
それを金子茂樹さんは、ものの見事にやり遂げた。
本当に凄い。
無理矢理やるはめになった新たなドラマ作りのパズルとしては、
最高の正解だったのではないかと思う。

事前に公表されたあらすじなんかを読んでみても、
金子茂樹さんが、どんな形でドラマを生み出すのかということについて、
非常に気になっていた。
プロポーズ大作戦

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■ 当初公開されていたあらすじ

健(山下智久)の告白を聞いて、
礼(長澤まさみ)が多田(藤木直人)との結婚披露宴を途中で飛び出してから1年。
お互いに思いは通じ合っているものの、新たな一歩は踏み出せずにいた。
そんな中、エリ(榮倉奈々)とツル(濱田岳)の結婚式がハワイで行われることになり、健、礼、そして幹雄(平岡祐太)らが海辺の教会を訪れた。
ところが予定の時間を過ぎてもいっこうに式が始まらない。
なんとかごまかそうとするツルだったが、
実はエリが行方不明だということが発覚。
朝起きたら姿がなく、
「ツルの気持ちがわからない」という内容の置き手紙があったという。
参列者に謝るエリの両親や落ち込むツルの姿を見るうち、
1年前の自分たちのしたことを思わずにいられない健。
エリ一筋だったツルにはなんとか幸せになってほしい、
そう強く願ったとき、久しぶりにあの妖精(三上博史)が現れた。
相変わらず礼との関係について煮え切らない健にあきれる妖精だったが、
友情に免じて健を再びタイムスリップさせた! 
健はツルに、花嫁に逃げられるというこの未来を伝え、警告するべく奮闘するが…!?

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プロポーズ大作戦2

こういうのって、結局どうなんだろう、やっぱりその~、推測するに、
金子さんの頭脳の中では、
ラストの健と礼のラブシーンをハワイかどうかはともかく海辺で行うことを決めてから、
ドラマを展開させていったのではないかと思う。
ハワイの夕焼けが非常に美しい中、
ふたりがやっとキスをするシーンは、シルエットにしてもキレイなショットになった。
プロポーズ大作戦7

そこから、すべては逆算して、
大バコ、中バコ、小バコとシナリオがふくらんでいったのだろう。
特に、
「ツル(濱田岳)とエリ(榮倉奈々)のハワイでの結婚式で起こる騒動」を設定。
花嫁がいなくなってしまうという、
健と礼の
ふたりが引き起こしてしまった1年前の結婚式を
ダブらせていったのが素晴らしいアイディアだった。

参列者に謝るエリの両親や落ち込むツルの姿…に、
かつての多田や両親たちの連ドラでは描かれていない場面を
想起させるだけでも効果的だった。

しかもその発想のおかげで、妖精(三上博史)も登場させることができるし、
そのうえ、過去にもどってハレルヤチャンスなんてな連ドラのパターンも利用できる。
こんな設定の段階で、金子さんって頭いいなぁとしみじみ感心してしまう。
また、連ドラのタクシーを押したあとのふたりが、浜辺に行って、
またもや言い合いになった時に、波にさらわれた礼のハイヒール、
そのハイヒールがハワイの浜辺にもどってくる的な小ネタも利用できた。
プロポーズ大作戦1

篤姫の記事でも書いたが、今の時代が無意識に求めているのは、
「清らかな何か」なのではないかと思う。
篤姫ならば、運命の荒波を乗り越えて、自分の役割と責任を果たそうとする純な気概。
そして、今回の『プロポーズ大作戦スペシャル』でも連ドラにおいても、
ツルのエリに対する常に一本気な愛情表現が、純粋でいいのだ。
プロポーズ大作戦6

そしてそれが、このドラマの精神的な柱となっている。
本当は、健も視聴者もツルのような行動を望んでいるのに、なかなかできない。
そういうもどかしい思いが、このドラマにあるのが素晴らしいのだ。
そんなこんなで、
連ドラの初回も健が走るシーンからスタートしたが、
『プロポーズ大作戦』でも礼のために頑張る健が、
全力疾走する場面の撮影をハワイでも行ってくれた。
言うまでもないのだが、
この「全力疾走で、走る健」というのが、「清らかな何か」を象徴的に表している。
何度失敗しても、そして不器用でも、礼のために必死に走る健。
健が走っている姿は、視聴者からもずいぶん好評だったというのも、
今の時代の気分を反映しているからなのだ。

ツルと健の純粋な思いで「未来の扉」を開こうとする動きが、
視聴者の心の「特に無意識の層」を強く刺激しているのだろう

あらためて、脚本家金子茂樹さんの力を感じた作品だった。

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プロポーズ大作戦4



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