舞台の効果音

演劇、ドラマ、映画、効果音、音効、サントラ、サウンドトラック、 プレゼン、劇、学校祭、音楽、BGM、SE、音、曲、学芸会、学園祭、発表会など ドラマについてや場面に応じた音楽などの話題を中心としたブログです。

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「あの頃は良かった…」
ため息をつきながら、
キャサリンは残り少ない苦いコーヒーを一気に飲み込んだ。

「ニコルソン!コーヒーおかわりぃ」

「姉さん、いい加減にしてよ。
今日は何時まで粘るんだい。こっちだって商売なんだからな」

ここは、エディンバラ南部にある小さなレストラン「Nicolson’s Cafe」

ぶつぶつ言いながらも
店長でもあるニコルソンは、
もう何杯目になるかわからないほどの「おかわり」を姉のテーブルに置いた。

「ありがとう。ごめんね、でも、あともうちょっとなの」

そう、後もうちょっとで、この魔法の物語が完成しそうな気がする。
そのためには、
あの時の感触を思い出さなきゃ。
自分の中に何かが宿ったあの瞬間の想い、
熱いコーヒーの香りをかぎながら、
無造作にまとめた髪を撫でていた。

早くあの感触を思い出さなくちゃ。

そうでないと、乳母車に寝かしつけたジェシカが起きてしまう。
早く早く…。

あぁ、それにしてもあの長距離列車での「感触」は、
ちょっと神秘的だったなぁ。

目を閉じて、あの列車の音から思い出してみる。

ガタンゴトン、ガタンゴトン…

ゆったりと長距離列車は、
心地よいリズムで音を立てながら進んでいた。

1990年、ロンドンのキングス・クロス駅に向かう長距離列車の中だった。
マンチェスターからロンドンに向かう長い長い旅路。

あの頃は、マンチェスターの彼ともうまくいっていたし、
ロンドンにはママもまだ病気だとはいっても
まがりなりにも生きてくれていた。

広大な森林地帯を抜け、
目の覚めるような緑の田園地帯が続いていた。

夢…、が訪れた。

キャサリンは、
ちょっとうとうとしながら、
幸せな気分に浸っていた。
その時だった、
声が聞こえてきたのは。

賑やかで、ちょっぴりせつない声たち。

それは、
かわいい子どもたちの声だった。

「魔法学校って、素敵だわ。勉強しなくちゃ」
「このマジックチョコまじぃ~」
「あれ?君、その額のキズどうしたの?稲妻の跡みたい」
「えっ!」
「もしかして、あのハ、ハリーポッター!?」
目の前に、マルいメガネを掛けた賢そうな少年がにこっと微笑んだ。
「ホグワーツって、どんなところなんだろう?」

はじめは、かすかだったその声たちがしだいにはっきりとし、
さらには子どもたちの顔や姿すら見えはじめたあの感触。

感触がもどりつつあった。
それは、原稿を書き進める時の儀式みたいなものだった。

あれから、もう5年たった。
ママが多発性硬化症のために
45歳の若さで亡くなってしまった。
ポルトガルでは2度目の彼と結婚して、
娘までできたのにもかかわらず離婚してしまった。
バカだわ、わたしって、あんなに夢中だったのに。

気持ちはへこんでいるうえに、手元には僅かなお金しかないし…。

この冷たいスコットランドのエディンバラで、生活保護暮らし。

また、ため息をついてしまう。
ダメダメ、感触が逃げちゃうじゃないの。
しっかりしろ、自分!

アパートにもどっても、暖房つけれないから寒いし…、
ここで頑張るしかないか。
あーぁ、私ってやっぱり変なのかなぁ。
男運ないし、なんだか分からないけど、
こんな魔法使いの子どもの物語をもう5年間も考え続けているんだもの。
バカみたい。
だれが読むんだろ、こんな話。

お腹減ったなぁ。
ニコルソンにサンドイッチのあまりか何か恵んでもらおうかなぁ。

かっこ悪いー、わたし。
ふーっと、長く重いため息。

かたわらにある『ハリーポッター 賢者の石』
と手書きで書かれたタイトルを
ジョアン・キャサリン・ローリング(Joanne Kathleen Rowling)は、
じっと見つめていた。

1995年の冬のことだった。
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『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』を遅ればせながら、DVDで観てしまった。

スコットランド人の知り合いが、
「キングス・クロス駅( Kings Cross Station)なんかに行くと、
プラットフォーム4と5のところで、子どもたちがハリーポッターの物まねをしているよ。」
なんてなことを言っていたのを思い出す。
(注。ホグワーツ魔法魔術学校へ向かうハリー・ポッターが
列車に乗り込むときの場所として、この駅のプラットフォーム4と5が使われた。)

映画の第1作から7年の歳月が流れた。

11才だったダニエルくんも、当たり前ながら18才。大きくなったなぁ。
彼女である「チョウさん」とのキスもなんだか堂々としていた。いやはや。
ポッターという名前は、
キャサリン・ローリングが幼い時に、
隣近所の子供たちの名前からつけられたものだという。
また、ハーマイオニー(心配性で、夢想家で、頑固)は、
ローリング自身の少女時代をベースにしているそうな。

まさに、ローリングの分身たちの物語ではある。

さて、今回は、

とりあえず、あらすじ-----------------------------------------------------

ホグワーツ魔法学校入学から、ハリーは5年目を迎えた。
ヴォルデモートの復活。
しかし肝心の魔法省は、
ハリーの言葉はもとより、ダンブルドアの助言さえも聞こうとはしない。
魔法大臣ファッジは、
ハリーを妄想癖の嘘つき呼ばわりし、
意見の合わない校長ダンブルドアに警戒心を募らせ、
ドローレス・アンブリッジ先生による指導でホグワーツを変えようとさせる。
危機を感じたハリー、ロン、ハーマイオニーらは仲間を集め
「闇の魔術に対する防衛術」を学ぼうとする。
もちろんダンブルドアの「不死鳥の騎士団」も隠密に動き出す。
襲い来るヴォルデモートの魔の手、
夜な夜な悪夢にうなされるハリー、
痛みを増す稲妻の傷跡。
ヴォルデモートとの命がけの本当の戦いが今はじまる!

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ダニエル君が大人になってしまったなぁ~。
そして、仲間たちもみーんな大人になってしまった。
大人になるっていうことは、複雑になるっていうことでもあるんだよなぁ。

そのあげくに物語自体も大人になってしまうと、ちょっとね。

難しいなぁ、人生は。
長くなったので、この分析は、また、どっかの機会に。

ちなみに、現在のJ・K・ローリングの推定資産は5億ポンド(1000億円)だという。
世界一裕福な小説家なんじゃないだろうか。
すくなくともエリザベス女王よりは、金持ちなんだろう。

その資産を生み出してくれた魔法の杖たちが、完結してしまった。
まっ、いいか、これもまたそれはそれで…。

『ハリー・ポッター』シリーズ本編
第1巻『ハリー・ポッターと賢者の石』
Harry Potter and the Philosopher's Stone
第2巻『ハリー・ポッターと秘密の部屋』
Harry Potter and the Chamber of Secrets
第3巻『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』
Harry Potter and the Prisoner of Azkaban
第4巻『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』
Harry Potter and the Goblet of Fire
第5巻『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』
Harry Potter and the Order of the Phoenix
第6巻『ハリー・ポッターと謎のプリンス』
Harry Potter and the Half-Blood Prince
第7巻『ハリー・ポッターと死の秘宝』
Harry Potter and the Deathly Hallows


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コメント

ハリーポッターDVD借りて観ましたよ♪

シリーズが進むごとにどんどんシリアスになってきますね。
2007/12/09(日) 21:28:50 | URL | @INOUE #-[ 編集]
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