舞台の効果音

演劇、ドラマ、映画、効果音、音効、サントラ、サウンドトラック、 プレゼン、劇、学校祭、音楽、BGM、SE、音、曲、学芸会、学園祭、発表会など ドラマについてや場面に応じた音楽などの話題を中心としたブログです。

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昨日、開局50周年記念、元日スペシャル『相棒』をつい観てしまった。

タイトルは、
「寝台特急カシオペア殺人事件!
上野~札幌1200kmを走る豪華密室!犯人はこの中にいる!!」
という、お約束通りの長めのタイトルだ。
今回は、「寝台特急カシオペア」(JR東日本)と「ホテル天翔」との豪華なタイアップ。

1998年の「土曜ワイド劇場」からスタートして、
いつも
「次回シリーズ、いや次回作はあるのだろうか?」
それこそが制作スタッフの最大の「ミステリー」だったのに、
現在はもうシーズン6。

今年のゴールデンウィークには、映画ヴァージョンも公開されるという。
「相棒-劇場版- 絶体絶命! 東京ビッグシティマラソン42.195km」(全国東映系で公開)

いやはや、よくぞ立派になったものだ。

タイアップにしたって、
以前とはうって変わって、
ネームヴァリューがあるのでかなりやりやすくなってきているに違いない。
※ちなみに、寝台特急カシオペアのスイート料金は、
 寝台料金+ 特急料金+ 運賃  = 合計
 25,490円+ 2,890円 +16,080円= 44,460円 だったりする

正月早々、めでたいことだ。

まるで「コブクロ」みたいに、
地味に路上ライブで歌い続けてきたマイナーなシンガーが
メジャーとしてデビューし活躍しているのを見て
喜んでしまうファンみたいな気分になってしまう。

■とりあえず、あらすじの一部は--------------------------------------------

都内のアミューズメントパークで爆発事件が発生した。
指名手配中の左翼過激派の幹部・新井田(川本淳市)が爆弾マニア・塚原(崔哲浩)との
取引に失敗。
塚原が作った爆弾が爆発。
この事件に興味を示す右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)だったが、
公安部が絡んでいるらしくなかなか情報が得られない。
そんな折、右京らは内村警視長(片桐竜次)からの直々の命令で、
根元(柏原収史)という男を札幌まで護送することになる。
根元は公判中の事件の重要証人。

札幌のホテルに勤務していた根元は、
暴力団の拳銃密売の場面を偶然目撃。
その犯人を特定するために証言するらしいのだが、
なぜか根元は何かに脅えているそぶりを見せる。
2号車に乗り込んだ右京らは、食堂車で1、2号車の乗客たちと顔を合わせる。
それぞれに複雑な人間模様を垣間見せる中、
その乗客の一人、津島悟(江原修)の遺体が発見される。
カシオペア号は“走る密室”。
犯人は公江(長山藍子)、安藤(永島敏行)ら9人の乗客の中にいる…!
列車内での密室殺人の謎に挑む右京と薫。その犯人を追い詰めたとき、
意外な事実が浮かび上がってくる…。

豪華寝台特急カシオペアでの密室殺人から焙り出される
一人の人間の悲しい過去とは?

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『相棒』が、なぜじわりと支持されてきているかと言えば、
それはの主人公ふたりの人物設定がきちんとできているということに尽きる。
それぞれの回のドラマの品質については、
当然好不調があるだろうし、キャスティングや予算の制約もあるので、
あながち制作スタッフを責めるわけにもいかない。

大事なことは、
制作スタッフ全員で二人の相棒のキャラを大切に育ててきていることだ。
プラスして、
共演している寺脇康文さん自身が、水谷豊の大のファンであるという事実もいい。

☆特命係長、杉下右京
クールでスマート、天才的頭脳を持つにもかかわらず、
出世コースに背を向け“警視庁一の変人”という刑事・杉下右京(水谷豊)


☆亀山薫
リストラされたものの、体力一筋、情にもろくおひとよしな熱血刑事・亀山薫(寺脇康文)




互いの性格を補完しあうようなコンビ、
ありがちなんだけれども、わかりやすい人物設定。
もちろん脚本は戸田山雅司と監督は和泉聖治のコンビがメインでやってきているわけで、
この組み合わせも実に長くコンビとしての作業をやってきている。
だから、このふたりこそが実質的な『相棒』なのではないだろうか。

※警視庁には、略称ではあるが「特命係」と呼ばれる部署が警備部内にあるらしいが、
本職の人はどんな気分でこれを観るのだろう?

ちょっと、気になる。

さて、個人的にこの『相棒』を観るといつも思うのは、
水谷豊さんという俳優の履歴だ。

今から33年前、
1974年に放映されていた伝説的なドラマ『傷だらけの天使』での
チンピラ役の乾亨のイメージがどうしてもまだちらついてしまう…

『傷だらけの天使』、そのドラマのオープニングはこうはじまる。



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その若者は、エンジェルビルの屋上にあるペントハウスに住んでいる。
その若者の名は、木暮修(萩原健一)。
その若者は、綾部探偵事務所の調査員。
中卒で気性は荒く、でも根は優しくて非情な男にはなりきれない。

そんな修が、朝、目を覚ます。

なぜかヘッドフォンを耳につけ、
なぜか水中眼鏡をしたままで、
ついでに、しかもなぜか革ジャンを身につけたまま、
木暮修がとりあえず目を覚ます。
精悍な肉体が身をおこす。

乱暴に冷蔵庫の扉を開き、
ご丁寧にも汚いTシャツにこぼさないように、
新聞紙をナプキン代わりに首につけ、
トマトを一口がぶり、
コンビーフをむしゃむしゃ食い、
続けざまにナビスコリッツを口に放り込み、
ソーセージにかぶりついて行く。
おまけに、めんどくさそうに、
口で栓を開けたビンの牛乳で喉に流し込む。

ごくごく、ぐびりぐびり…、
で、むせたのか、ブワァッと牛乳を景気よく吐き出す。

~ドラマタイトルが入る『傷だらけの天使』、
バックには大野克夫と井上堯之のファンキーな曲が流れている。

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まだ元気が良かった頃の恩地 日出夫監督の傑作ですね、
素晴らしいオープニングだと思う。

作った当の恩地監督は、
「このシーンをセックスの比喩」と言っているが、
それはともかく、野放図な「青春の名残り」みたいなものが画面に表現されているのがいい。

この影響力は強く、
5年後に制作された『探偵物語』の松田優作さえも
そのオープニングで萩原健一の動きをパクっている。
※ちなみに、水谷豊は松田優作の親友であったという。

さて、そんな木暮修が肩で風を切って歩いていると、たいていこんな声が聞こえてくる。

「アニキぃ~!」

振り向くと、そこにはベタベタのリーゼント頭で、ジーパンをはき、
よれよれのジャンパーを着たチンピラ乾亨(水谷豊)がニヤニヤして立っている。
頭の悪そうな表情をしつつ、やや腰を曲げながら、
やたら子犬のように木暮修につきまとう。

そしてまた、上目遣いで「アニキぃ~!」…。

チンピラたちは、わけのわからない事件の中に首をつっこんでいく。


放映当時は1974年だから、萩原健一は24才だったし、水谷豊はまだ22才だった。
この時の水谷豊の「相棒」であった萩原健一は、
若い時からやんちゃで失敗はしていたけれど、魅力的だったなぁ。
年をとるたびに、まさか交通事故を起こし業務上過失致傷罪で逮捕されたり、
あまつさえ出演料を巡るトラブルで制作側から恐喝未遂で告訴されるなんてなことは
予想もしていなかった。

この時の水谷豊のチンピラ「乾亨」のイメージは強烈で、
その姿をマネる若者が巷にやたらと続出した。

でも、水谷豊にとってみれば、このイメージは相当嫌だったらしい。
「傷だらけの天使」からの33年間、
きっと彼はチンピラ「アキラ」のイメージを払拭するために必死だったのではないかと思う。

『熱中時代』で、オーバーアクションな小学校の先生(北野広大 役)を
無茶苦茶に演じるところから始まって、
『刑事貴族』・『地方記者・立花陽介』・『探偵左文字進』などなど、
なるべくあのチンピライメージから離れようとしてきたんだよなぁ。



そして、時を経て、とうとう天才的頭脳を持つ警視庁一の変人、
特命係長杉下右京というチンピラとは極地の非常に知的な役柄までたどり着いたわけだ。
きっと水谷豊本人もこれには満足しているに違いない。

ただ、もしかすると本人は気がついていないかもしれないが、
水谷豊という存在はとても不思議なキャラクターで、
どうも一人で自立した主役というのは似合わないようだ。

なぜか役柄としてペアになる「相棒」がいないとしっくりしない。
そういう意味でも今のドラマ『相棒』はうってつけだ。

それにしても、
33年かかっても結局『傷だらけの天使』の呪縛からまだ脱出できていないという事実は、
役者にとって実に怖ろしい意味を持っているのかもしれない。



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