舞台の効果音

演劇、ドラマ、映画、効果音、音効、サントラ、サウンドトラック、 プレゼン、劇、学校祭、音楽、BGM、SE、音、曲、学芸会、学園祭、発表会など ドラマについてや場面に応じた音楽などの話題を中心としたブログです。

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 テレビ朝日「交渉人」(http://www.tv-asahi.co.jp/koshonin/)より

テレビ朝日が、
フジテレビ系の「踊る大捜査線」・「SP」に勝負を挑む「交渉人」がスタートした。
かなり気合いが入っている感じで、がんばってはいるのだが、ちょっとなぁ…、
個人的には、心配な仕上がりではあった。

捜査一課特殊犯捜査係・SITに配属になった宇佐木玲子(米倉涼子)の前に、
人質をとっての篭城事件が発生。しかし、犯人は射殺される。

画面全体にあえて深い緑をライティングして緊迫感を出したり、
査問される部屋の陰影など、画像の色彩に凝っているのはいいとしても、
交渉にあたる宇佐木のバックに流れる曲や他の場面での音のセンスが古い感じがする。

とりあえず、
この少年課から捜査一課特殊犯捜査係・SITに
配属された主人公宇佐木玲子(米倉涼子)。
最初の事件として、
彼女の交渉人としての実力をそれなりに示してくれるマニュアル。

マニュアル① 怒りの段階 ――
犯人の包囲網をいかに築きあげるか。
包囲網は出来るだけ狭め、犯人が動き回れぬようにする。
移動場所を広く与えると犯人の精神的高揚が収まらず、次の段階に進みづらくなる」

マニュアル② 要求段階 ――
犯人の緊張状態が過ぎると、何らかの要求をしてくる。
犯人像の分析は具体的にはここから開始される事になる」

マニュアル③ 交渉段階 ――
犯人との会話を繋げる事を最優先する。会話の中から犯人の心理状態を読む」

スタートの15分、事件とキュラクター紹介の一環として、
このマニュアルが、
宇佐木(米倉涼子)の声で語られていたのはもっともらしくて良かった。




※ちなみに、彼女の所属する「SIT」について、
本当は当初、単純に「Sousa Ikka Tokusyuhan(捜査一課特殊犯)」の略称だったのだが、
アメリカ帰りの管理官が、英語で「Special Investigation Team」(特殊捜査班)
と勘違いして逆にそれが一般化したという。

さて、それはともかく、
日本の漫画界で唯一の「マンガのプロデューサー」と言われている人物がいる。
長崎尚志というお方だ。

この長崎尚志は、かつてビッグコミックスピリッツの編集長であり、
浦沢直樹のデビュー時から担当となっていた。
彼とともに、マンガのストーリーを一緒になって考えることで、
浦沢直樹を売れる作家に育てたことでも有名な人である。

その長崎がNHKの番組『プロフェッショナル』で取り上げられた際、
「マンガが売れるようにするためにはどうしたらいいか?」という問いに、
2つの条件をあげている。

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①題材や人物の設定については、「わかりにくいものを選び、わかりやすく紹介する」

②ストーリー展開は、「読者の予想を裏切りながら、安心させる」

-------------------------------------------------------------------
これって、
テレビドラマでも映画においても、
この2つの条件は物語作りにおいて非常に意味のある重要な要素だと思う。

視聴者の知的水準がかなりあがってきているので、
なるべくわかりにくい素材、職業、人物、何かの現象を設定し、
その知的好奇心をくすぐる。

物語の展開にしても、なるべく視聴者の予定調和的な予想を裏切りながらも、
しかし、視聴者の願いに応えるような落としどころを見つける。

今回はドラマ「交渉人」での「Negotiator」というのは、
まだ社会的にはよく知られていない題材ではある。
かつての作品としては
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「交渉人」(原題:The Negotiator)映画、ワーナー・ブラザース作品。
「交渉人 真下正義」 ユースケ・サンタマリア主演
「犯罪交渉人ゆり子」 市原悦子主演
「交渉人」 三上博史主演
「交渉人」 椎名桔平主演


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と、いくつかあるものの、「Negotiation(交渉)」というのは素材として興味深い。
それに、最近は「交渉学」、「交渉術」などと世の中には書籍やレッスンコースも
かなり増えてきている。

交渉学とは、突き詰めて言うと、
「問題解決のためのスキル」であるという。

クレーマーのお客に対応する時、
誰かをデートに誘う時、
商品を販売しようとする時、
人間関係で悩む時、
などなど、人間と人間が複数存在している場所には「交渉する」瞬間が訪れるわけだ。

「交渉」にまつわる技術があると、
相手の「ノー」を「イエス」に変えることができるかもしれない。

「交渉人」のストーリーが展開するにつれて、
「交渉術」のもつ醍醐味などが表現されると、
視聴者の興味はそれなりにひけるかとは思う。



とは言うものの、
「わかりにくいものを選び、わかりやすく紹介する」
「読者の予想を裏切りながら、安心させる」
確かにこれは大事なことなんだが…。

今回の「交渉人」を観ていると、
売れるドラマに必要な要素や条件というのは、
まださらにあるのではないかと思わされてしまう。

宇佐木こと米倉涼子は、
それなりに格好よく表現されている。
心配なのは「米倉涼子」という女優はかなり現実ばなれした存在感がある。

事件のシーンでの米倉はいいとして、
日常生活を描く際での米倉涼子はいまいちフィットしないし、重たい。

これも勝手な自分の考えではあるけれども、
売れるドラマに必要な条件として大事なことのひとつに、
視聴者にとって「共感できる要素」がどれだけ含まれていることなのではないかと思う。

テレ朝が対抗している「踊る大捜査線」ならば、
「立場の弱い人間たちが、必死に立ち上がる」という系統の要素を含めて成功している。

例えば、
降りしきる雨の中、
捜査員が被疑者の痕跡を求めて、必死の活動をしている。
どんなに疲労困憊であっても、
地面に落ちているはずの証拠物件を必死に探そうとする名もない警官たち。
どんなに非難されようと、
どんなに打ちのめされようと、
仲間のために、仕事を続ける者たち。

そんなシーンに
音効担当の松本晃彦さんの曲がはまって、共感を呼び、
さらに感動的になるという構図が出現していた。

やっぱり「共感を呼ぶ場面」の作り方が問題なんだと思う。

昨日、ヒラリークリントンが「女の涙」を見せたことによって、
米次期大統領選のニューハンプシャー州予備選を制し、
オバマ上院議員に逆転勝利したのも、
いわば「共感を呼ぶ場面」の爆発的な力のなせるわざといえるのだろう。

第1話で、米倉涼子のシャワーシーンを入れたり、
次の第2話では下着姿にさせるのは小技であり、
底の浅い数字稼ぎにすぎないので、それだけに終始しないことを願う。


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コメント
日本版
「交渉人」は外国の映画のやつ見ました。
あれは面白かったですね。
でも、日本のものは・・・。
かなり落ちると思います。
所詮、モノマネだからですかね。

私はテレ朝なら、「相棒」が好きです。
2008/01/11(金) 15:56:21 | URL | たくたくろ #-[ 編集]

見たかったのに見逃しました。
次週は何としてもみるぞ~

相変わらず、雑誌の記事のようなすばらしい記事ですね。
私とは大違いです。
2008/01/12(土) 01:21:59 | URL | 虎龍 #-[ 編集]

初めまして、月香と申します。
とても素晴らしい文章で、ドラマ等見るときの
参考にさせて頂いてます。
月香が思ってることが文章にされてて、「そうそう」と
納得しています。

今回の交渉人も…どーもイマイチだった理由が
分かったーって感じです。

これからも楽しみにしています。
2008/01/12(土) 14:50:26 | URL | 月香 #-[ 編集]
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