舞台の効果音

演劇、ドラマ、映画、効果音、音効、サントラ、サウンドトラック、 プレゼン、劇、学校祭、音楽、BGM、SE、音、曲、学芸会、学園祭、発表会など ドラマについてや場面に応じた音楽などの話題を中心としたブログです。

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『未来講師めぐる』を観た。

「満腹になると周りの人の20年後を予見できるという、超能力を持った塾講師」
というなんとも妖しげな設定のドラマではある。
もちろん主演は、深田恭子、そして脚本は宮藤官九郎だったりする。
それにしても、
ここ最近のテレ朝の金曜ナイトドラマ枠(23:15 - 24:10)は、
制作サイドの妙な趣味指向がはっきりでてしまっている時間帯になっている。
最近までのこの深夜枠の作品タイトルは以下の通り。
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「特命係長・只野仁(3rdシーズン)」…高橋克典の肉体美と、深夜枠ならではのお色気
↓ 
「帰ってきた時効警察」… 笑いを誘う要素小ネタのオンパレードとオダギリジョー

「スシ王子!」…「お前なんか、握ってやる!」と堂本光一が叫んでいた。

「モップガール」…死者が残した念を体の特殊な異変で感じ取って、真相究明。
↓ 「トゥルーコール」のパクリのようなドラマ

「未来講師めぐる」…クドカンの無茶苦茶さと演技は下手でも可愛い深田恭子


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このラインアップだけでも、かなり妖しげである。
同じ深夜枠でも、
フジテレビは、「SP」のようにこの時間帯で「お試し」をして、
あわよくばその後に大ヒットを狙うというような傾向があるのだが、
テレ朝にはそんな野心めいたものが感じられない。

「しょせん深夜だし、気楽にB級映画路線のような企画でいいんじゃない」
という、さばさばした潔さを感じてしまう。
視聴率にしたって、せいぜい10%を越えればいいぐらいの
肩の力を抜いた取り組み方がけっこう功を奏していると思う。

今回の「未来講師めぐる」も制作サイドのお遊び感覚がバランス良く混入していて、
実にB級としての存在感のあるドラマになっている。
「大親切アカデミー(仮)」という進学塾に勤める英語講師吉田めぐる(深田恭子)は、
24歳の誕生日に、どういうわけか満腹になると
「周りの人の20年後が見えてしまうおかしな能力」が覚醒。
それからというもの、めぐるは満腹になると、
周囲の人間の未来を嫌でも知ってしまって、困惑したり、焦ったり、悩んだり…。

満腹になると、20年後の未来が見える」という変な発想は、実に宮藤官九郎らしい。

宮藤官九郎の描く脚本は、
いつもその発想の仕方が一見メチャクチャで途方もない。
思うままに気楽に破天荒なことをさらりと書いているようにも見えるが、
本当にそうなんだろうか。
もちろん、彼が才人であるのは言うまでもないのだが。

今回の「未来講師めぐる」の制作発表でのインタビューでも、

昔のドラマでよくあった“そんなバカな!”みたいな内容が大好きだったんで、
そういうお話を作りたかったんです
」と、

とりあえず奇想天外な展開を描く理由を気楽な感じで宮藤官九郎は語っていた。



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■映画のお仕事

GO(2001年、金城一紀原作) 2002年日本アカデミー賞最優秀脚本賞の受賞作品
ピンポン(2002年、松本大洋原作)
木更津キャッツアイ 日本シリーズ(2003年)
69 sixty nine(2004年、村上龍原作)
真夜中の弥次さん喜多さん(2005年)
木更津キャッツアイ ワールドシリーズ(2006年)
舞妓Haaaan!!!(2007年)


■テレビドラマのお仕事

池袋ウエストゲートパーク(2000年・2003年、TBS、石田衣良原作)
ロケット・ボーイ(2001年、フジテレビ)
木更津キャッツアイ(2002年、TBS)
ぼくの魔法使い(2003年、日本テレビ)
マンハッタンラブストーリー(2003年、TBS)
タイガー&ドラゴン(2005年、TBS) 第43回ギャラクシー賞大賞受賞

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これら主な作品の中には、宮藤官九郎自身が言っていた「“そんなバカな!”みたいな内容」が盛りだくさんに入れられている。

●祇園の舞妓と野球拳をしたいという夢を追い求めるために
 そこまで阿部サダヲはやってしまうのかという「舞妓Haaaan!!!」

●愛する留美子は抜群の記憶力を持つ中年男の田町と衝突し、時々いれかわってしまう。
 数々の困難を乗り越えるバカカップルに幸あれ!!という「ぼくの魔法使い」

「タイガー&ドラゴン」にしても、
 長瀬君の落語の世界(江戸時代)と現在進行形の物語が、バカバカしくもリンクする。
ヤクザが落語を真面目に追求するという発想がいい。

●はたまた、キャストの名前に以下のようなアルファベットがついていて、
 A 赤羽伸子(タクシー運転手) - 小泉今日子 B 別所秀樹(振付師) - 及川光博
 C 千倉真紀(脚本家) - 森下愛子      D 土井垣 智(声優) - 松尾スズキ
 E 江本しおり(アナウンサー) - 酒井若菜  F 船越英一郎(俳優) - 船越英一郎
 G 蒲生 忍(マンハッタンのアルバイト) - 塚本高史
 Aから始まる恋愛相関図が複雑に絡み合う「マンハッタンラブストーリー」



よくまぁ次から次へと、奇想天外な発想で脚本を作ってきたものだ。
感心してしまう。

やっぱりかつて所属していた松尾スズキ主宰の劇団「大人計画」がいけなかったのかなぁ。
そのおかげというのか、
舞台出身ならではの「人物描写」と「ギャグ」が磨き上げられていて、
オリジナリティ溢れる作品になっている。
どの作品にも共通する点をしいて言うならば、
「芝居の展開されている時点」と
「まったく別の次元の場面」をリンクさせたり、オーバーラップさせるのは好きなのでしょう。
「なるべく別な物どうしの組み合わせ」っていうやつを常にねらってきている感じはある。

ただ、
個人的に思うには宮藤官九郎さんの本当の持ち味は
発想の奇想天外な派手さもさることながら、
本当は地味な根気のいる「緻密さ」なのではないだろうか。
これまでの作品から類推するに、
彼はとりあえずなるべくバカみたいな無謀な設定を
シナリオを作る最初の段階でするんだろうとは思う。

でも、
その奇想天外な設定とは裏腹に、物語の展開の中に、
どのようにして細かいギャグを伏線として入れ込むかという
しんどくてめんどうな作業を発想した直後からずーっと粘り強く行っているに違いない。

今回の「未来講師めぐる」にしても、よくよく観ると、
小ネタのギャグを完全に連携するように書いていることが分かる。

宮藤官九郎が言う「“そんなバカな!”みたいな内容」をドラマ上に実現するためには、
吐きそうになるぐらいの構成作りの苦しみを味わっているはずである。
その辛抱強さが並外れているのではないかと思う。
宮藤官九郎は、きっと才人だが、
それ以上に延々と続く産みの苦しみに耐えられる努力家なのだ。



というわけで、
そんな苦痛な努力の上にふんわりと乗っかっているのが
深田恭子様ということになる。
「南くんの恋人」→「富豪刑事」→「幸せになりたい!」→「山おんな壁おんな」
と出演が続いてきているが、どれも同じ演技で見事に変わらない。

現在、25才の深田恭子。

いまいち数字もとれないことでも有名ではあるが、
とりあえずはいつものままで「クドカンワールド」を
体験していていいのではないだろうか。

父親役の船越英一郎や
めぐると同じく満腹になると未来が見える祖父役の地井武男たちが
脇を固めていることだし、
このドラマの本来の主役は、
20年後の未来を見られてしまった人間たち」なのだから。

ちなみに、今回の最後の場面で、
おじいちゃんである地井武男が、
めぐるに勧めた「@マークを20回入れて未来にメールを送る」という小ネタも、
非常に気が利いている。

次回もクドカンワールドの緻密な奇想天外さを楽しみにしたい。




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コメント

こんばんは。
このドラマを見ようとしていたのに
うっかりしていて見ることが出来ませんでした。

今回の記事を読んで
次回は忘れないようにせねば!と感じました。
楽しそうなドラマですね♪
2008/01/12(土) 22:50:42 | URL | りつ #MF8IyTP2[ 編集]

そういや、KINKI KIDSの深夜番組に出て深田恭子さんはピアノ弾いてましたねー!うん、かわいいカワイイ!
2008/01/13(日) 00:13:00 | URL | zin #-[ 編集]
くどかん
工藤監督の作品は面白いです。
笑える部分が非常に多くて、何度もみたりします。
工藤作品といえば、長瀬智也くんが一番似合います。かっこいいのだけど、馬鹿なやくざ役っていうのが、実にぴったりとはまってましたね。
夜中にやってたんですね。見なくちゃ。

深田恭子はいいのですが、高橋克典は濃すぎて少し嫌いです。工藤作品に合うのでしょうか?
今度見てみます。
2008/01/13(日) 19:11:28 | URL | たくたくろ #-[ 編集]
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